BEEFEATERで、お月様のようなジンライムを

BEEFEATERで、お月様のようなジンライムを

どうも、お酒と落語をこよなく愛する男、KABUKIです。

いやあ、暑いですねぇ。
こんな日はキリッと冷えたジンライムなんていかがでしょう。

ジンライムと言えば思い出すのがこの曲。RCサクセションの「雨上がりの夜空に」です。

 ♪・・・Oh 雨上がりの夜空に輝く Woo ジンライムのようなお月様・・・♪
(詞:忌野清志郎 曲:仲井戸麗市 歌:RCサクセション)

いい歌詞ですね~。夜空の月を見てジンライムを連想するなんて、素敵すぎますね。
この曲は1980年のリリースですから、もう38年も前の曲なんですね・・・。清志郎さんが亡くなって早9年、未だに数々の名曲と「愛し合ってるかい?」のフレーズは記憶に残ってます。

というわけで、本日はジンライムをご紹介です。
先ずはジンの基礎知識から。
■ジンとは
ジンはご存知のとおり、4大スピリッツのひとつです。
スピリッツについては、以前書いたピナクル  ウオツカの記事をご覧ください。

ジンは麦芽・トウモロコシ・ライ麦などを連続式蒸溜機で蒸溜したグレーンスピリッツをベースに、ジュニパーベリー(杜松(ねず)の実)をはじめとしたボタニカル(草根木皮)を加えて、さらに単式蒸溜機で再蒸溜して作られます。
ジュニパーベリー?「杜松の実?」あまりお目にかかることが無いですよね・・・。はい、左の写真がジュニパーベリー。スパイスとして売ってるんですね。肉料理(特にジビエ料理)の臭み消しなどに使われるそうです。ジュニパーベリーを使うような凝った料理には縁が無いんで、知りませんでした。
直径2~3mmの黒い実で、ちょっとウッディーな香りです。心を鎮め、集中力を高めるアロマオイルとしても使われているそうです。齧ってみると、なるほどジン独特なちょっと松脂を思わせる苦味のある味が広がります(あまり美味しいもんじゃない・・・)。

このジュニパーベリーなどのボタニカルを使って再蒸溜するわけですが、それには2つの方法が有ります。
①グレーンスピリッツに草根木皮を加えてポットスチルで蒸溜。
②ポットスチル内部の上部にジン・ヘッドと呼ばれる上下が金網の円筒を取り付け、
その中にボタニカルを詰めて、蒸溜によって立ちのぼるスピリッツ蒸気とともに香味成分を抽出。
ビーフィーター・ジンは①の方法で再蒸溜しますが、その前に24時間ボタニカルを浸漬(しんし・しんせき)する「スティーピング」という工程があり、それによってボタニカルの複雑なフレーバーがグレーンスピリッツに溶け込み、豊かな香りと味が産み出されます。ブランドによって様々な個性をもつジンですが、それは使っているボタニカルや製法によるもので、各メーカの企業秘密となっています。最近はクラフト・ジンブームで、日本ならではの桜花や玉露、山椒などを使用したジャパニーズクラフトジン「ROKU(ロク)」や、バラの花びらやキュウリのエキスを加えた「ヘンドリックス」なども人気です。これらの紹介は、また別の機会に・・・。

■ロンドン・ドライ・ジン
ビーフィーターのボトルにも「LONDON DRY GIN」と書かれていますが、これはジンの歴史に関係しています。
4大スピリッツの中で唯一歴史がはっきりしていると言われるジンは、17世紀半ばのオランダで誕生しました。1660年オランダのライデン大学医学教授シルヴィス博士が、植民地である東インドの熱帯性熱病の薬として、利尿効果のあるジュニパーベリーをアルコールに浸漬して蒸溜した薬用酒がその起源です。
その薬用酒は爽やかな香りと飲み口から人気を博し、お酒として大流行。「ジュニエーブル」「ジュネヴァ」と呼ばれていました。現在もオランダで独自の規定を満たして作られるジン=オランダ・ジンは「ジュネバ」と呼ばれています。
そして1689年オランダからイギリス国王に迎えられたウイリアムⅢ世と共に「ジュネヴァ」がイギリスに渡り、19世紀の連続式蒸溜機の発明によって、雑味の少ないライトな風味を持つジンが大流行。オランダ・ジンと区別して主産地の名前を冠したロンドン・ドライ・ジンと呼ばれ、各国に輸出されるようになったのです。
とりわけ禁酒法時代のアメリカでは様々なカクテルのベースとして使われ、アメリカからヨーロッパに渡ったバーテンダーによって爆発的にジンの人気が広まっていったのです『ジ
ンはオランダで生まれ、イギリスで洗練され、アメリカが栄光を与えた』 と言われる由縁です。

■BEEFEATER
ビーフィーターは1820年の創業以来、変わらぬ秘伝のレシピを守り続け、今もロンドンで蒸溜をつづけています。
ラベルには1820という誕生の年と、創業者である薬剤師ジェームス・バローのサイン、そしてシンボルであるBEEFEATER(ロンドン塔を守る近衛兵)のイラストが描かれています。このラベルからもロンドンへのこだわりと愛着を感じますね。
ビーフィーターにはジュニパーベリーの他に、柑橘系の爽やかな香りを演出するレモンピールやオレンジピール、料理にも使われるコリアンダーや、薬草として知られるリコリスなど9種類のボタニカルが使われています(詳しくはこちらhttp://beefeater.jp/home/process/material.html)。全てのボタニカルはマスター・ディスティラーのもとに集められ、厳しく吟味されたものだけを使ってビーフィーターは作られます。
様々な銘柄があり、味わいもそれぞれ個性的なジンですが、ビーフィーターは爽やかな柑橘系の味わい、ニュートラルでクセのない飲みやすいジン、という印象でしょうか。カクテルのベースとしても広く使われています。KABUKI的にはビーフィーターはジンの基準のように感じています。
コレを基準にしてイロイロなジンを飲み比べて、その個性を味わってみるのも良いかもしれませんね。

 

■ジンライム
それでは、やっと本題のジンライムを作ってみましょう。限定ボトル「BEEFEATERロンドンシネマボトル」が家にあったので、それを使います。(もちろん中身は一緒です。)
レシピはとってもシンプル。
ジン45ml
ライムジュース15ml
ライム(カットorスライス)お好みで
氷を入れたグラスに材料を注ぎ、軽くステア。ライムを添えて完成。
フレッシュライムや甘くないライムジュースを使う場合はお好みでガムシロップを適量(もちろん入れなくても可)

まずはフレッシュライムで作ってみました。やっぱり香りが良いですね。シャープですっきりした味わいは一番ですね。

でも、ライムを買ってきて搾るのも結構面倒なもの。意外にスーパーで売ってないし・・・。

 

そんな時はこれ、「プルコ ライム」。フランスの国民的果汁ブランド「プルコ」の濃縮還元100%ジュースです。甘味料は入っていないので、こちらもすっきりとした味わい。ちょっとビターな感じが強いですね。グラスにジンとプルコライムを入れて、軽くかき混ぜれば出来上がりなんで、いつでも簡単に飲めるのが良いですね。

シロップはお好みでどうぞ。

 

 

でも、冒頭で書いた「ジンライムのようなお月様」とはちょっと違うような・・・。
やっぱりKABUKI世代的にはこれでしょうか。「サントリーカクテルライム」(イエノバでは現在取扱っていないので恐縮ですが・・・)。こちらはラベルに「sweetened」とあるように甘みが加えて有ります。
KABUKIが「雨上がりの夜空に」を聞いて思い浮かべていたジンライムの色はこれ。この淡い黄緑色、雨上がりの夜空に似合いそうな色だと思いませんか。

 

 

 

 

 

 

ライムの香りと爽やかさとこの甘み・・・人工的といえば人工的ですが、なんか懐かしい味なんですよね。

矢沢永吉さんも(って書くより「永ちゃんも」・・・って書いたほうがらしいけど)、このライムジュースで作ったジンライムが好きだったそうで、

「俺にとってのジンライムは、こっちが本物なんだよね」なんて語っています。
(興味のある方は「矢沢永吉 ジンライム」で検索してみてくださいね)

 

 

 

■ギムレット
ジンライムと同じレシピでシェイクすると「ギムレット」になります。
レイモンド・チャンドラーの小説「長いお別れ(Long Goodbye)」の “ギムレットにはまだ早すぎるね”(清水俊二訳) というセリフは有名ですね(2007年に村上春樹訳も出版されました)。
ギムレットは19世紀後半にイギリス海軍の軍医ギムレット卿が、当時軍艦で毎日配給されていたジンに健康(ビタミンCの補給?)のため、ジンをライムジュースで割って飲むことを奨めたことにちなんで、ギムレットと名付けられたカクテルです。シェイクして空気が含まれることによって、角が取れてちょっとまろやかな感じになります。ギムレットはちょっと甘みがあったほうが良いかなぁ。多くのレシピにも「ライムジュース(コーディアル)」と書かれています。コーディアルとは、フルーツなどをシロップに漬け込んだ飲み物を指しますが、甘みのあるライムジュースと考えれば良いかと思います。せっかくなんで、今日は「サントリーカクテルライム」で作ってみました。色もキレイですね。

ギムレットのベースをラムに変えたダイキリは有名ですね。テキーラにすればテキーラギムレット、ウオツカならウオツカギムレットになります。比率を変えてウオツカ50ml、ライムジュース10mlだとスレッジハンマー(大型の金槌)となります。ウオツカが多い分ガツンと効くからでしょうね・・・。

 

【今日の小ネタ】
ロンドン塔を守る近衛兵BEEFEATERの由来は、近衛兵が国王主催のパーティーの残った牛肉を持ち帰ることを許されていたので、BEEF + EATER(牛肉を食べる人)と呼ばれていたことから。ボトルにも描かれているBEEFEATERの赤い制服は催事の時のみ着用するものです。
ちなみに世界的に有名なブランドの中で、今もロンドンで蒸溜しているのはビーフィーターだけです。

では、また次回。

 

 

 

今回登場したのは
<お酒>
ビーフィーター  ジン
手軽な  ビーフィーター  ジン  ポケットサイズ  200ml   もございます。
<割り材>
プルコ  ライム  700ml
サントリー カクテルライム
<グラス>
〈Goods Bar Style〉ロックグラス
〈Goods Bar Style〉マイルドカクテルグラス
〈Goods Bar Style〉カクテルグラス

この記事を書いたひと

KABUKI

KABUKI

年齢不詳の歌舞伎顔の男。実は歌舞伎より落語好き。ここ数年シングルモルトに目覚め、特に好きな蒸溜所はバルヴェニー。とはいえ、ウイスキーに限らずお酒全般大好きで、日々いそしんでます。「お酒飲む人 花ならつぼみ 今日もさけさけ 明日もさけ」なんてね。